周りの親はもう始めている!? 子供の思考力を伸ばす『STEM教育』とは
2019/01/18
今、新たな教育のひとつとして注目が集まっている『STEM教育』。そもそも、"STEM"とは何を指している? 子供にどんな影響を与えるのか? 気になるSTEM教育の内容と効果について、徹底的に解説!
我が子をエリートにするなら
STEM教育は必須
あなたははもう、我が子へのSTEM教育を始めているだろうか。STEMとは、科学・数学・技術領域を横断的に学ぶ教育方針だが、日本では2020年からプログラミング教育の必修化は決まっているものの、アメリカやシンガポールに比べ大きな遅れをとっている。
今や世の中はスマホアプリを用いたタクシー配車サービス「Uber」や金融サービスと情報技術が結びついた「FinTech(フィンテック)」「Airbnb(エアビーアンドビー)」など、テクノロジーを活用した新しいビジネスモデルが次々と誕生し、技術革新による破壊的イノベーションが加速度的に進む世界が構築されている。
大前研一氏はこれを見えない経済大陸「デジタル新大陸(デジタルコンチネント)」と呼び、「いまビジネスマンに必要なのは、それぞれのテクノロジーのつながりを俯瞰する視点である」と著書『テクノロジー4.0 「つながり」から生まれる新しいビジネスモデル』(KADOKAWA刊)で述べている。いまやITの恩恵を受けられる人と受けられない人との間には大きな経済格差と情報格差が生まれているのだ。
STEM教育の本質は、科学技術やIT技術を学ぶことを通じ、自ら学び、自ら理解していく自発性・創造性・判断力・問題解決能力といった21世紀を生き抜くために必要な諸々の能力を高めること。
これまでように子供たちが教師から一方的に知識や情報を「受ける」のではなく、自らが学びの主体となって能動的に学習するアクティブラーニングへと教育現場は大きく変わってきている。
そこで今回、日本で初めてSTEM教育スクールを開設した先駆者にして、プログラミング教育における公立小学校への導入実績ナンバーワンの「STEMON(ステモン)」を運営する株式会社ヴィリングの代表・中村一彰氏にお話を伺った。
STEM教育とは?

STEMは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の4つの教育分野の総称。発祥はアメリカ。米国では幼稚園から高校までのSTEM教育の向上のため年間30億ドルの予算が投じられた。アジアでの先進国は、科学的応用力や数学的応用力などで世界1位にもなったシンガポール。
STEM教育が注目されているワケは
高収入が見込まれるから

US60,000$を超える高所得者がSTEM分野の卒業生。米国では政府主導でSTEM教育が普及し、民間では2011年米国IBMが教育格差是正に向けたSTEM教育に焦点を当てた教育機関P-TECHを立ち上げ、IT業界へのエントリーレベルの職に就ける資格を無償で身に付けさせる。日本でも平成29年版「労働経済白書」で理系の中でも特にSTEM人材がAIに代替される可能性が極めて低いと報告している。
日本は科学教育が進んでいるが
男女に決定的な格差がある

OECDが実施した2015年のPISA(学習到達度調査)の結果によると、OECD諸国の中で日本は科学分野でトップスコアを取得した一方で女性のスコアが低くく、その差は先進国で4番目。男女間に大きな差が出た。要因の一つは「理系は男性、人文系は女性」という根強いジェンダーバイアスによるもの。STEM系学位取得者の割合も、男子はトップクラス、女子はワースト3。先進国のサービス系学部の女子の割合は日本は8割。


