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インタビュー

俳優・杉浦太陽「100点のパパなんて存在しない。自ら父親になる努力が必要」

昨年8月、5子の父となった杉浦太陽さん。仕事と育児を両立している印象が強いが、その裏側には、常に妻の立場を尊重し、大変な時期を共に乗り越えてきた信念があった。「家族全員の幸せの鍵は、妻の笑顔にある」。子育てと夫婦の形について深く伺った。

 

<目次>
1.父親の自覚が芽生えたお腹のなかで響く鼓動
2.昭和のプライドは玄関に置いて
3.パパにもママにも大切なサボる勇気と夫婦時間

 

父親の自覚が芽生えた
お腹のなかで響く鼓動

今年の8月に第5子となる次女が誕生し、再び赤ちゃんの子育てに奮闘している杉浦さん。17歳の長女から生後数ヶ月の末子まで5人のお子さんを持つ多忙な毎日だ。「第4子とは7年空いているので、また振り出しに戻った感じですね。昨日も夜は2時、4時、6時と戦っています」と、睡眠不足とも戦いながら、日々を謳歌している。これまでの豊富な経験から、おむつ替えや抱っこの技術には自信があるという。一方で、第5子の育児はこれまでとは大きく違う点もある。「上の子たちが受験だったり進路を決めるタイミングだったりするので、みんながワチャワチャしているだけではなく、同時進行で考えることが増えました」。

杉浦さんが初めて「父親」としての自覚を強く持ったのは、第1子の妊婦健診で心臓の音を聞いた瞬間だったと振り返る。以来、健診日はできるだけ休みを取り、同行するように努めてきた。「男性は身体に変化がないため、つわりやお腹の張りといった妻の状況が想像しにくい。だからこそ、健診で先生から直接話を聞くことがママの最大の助けになると考えています。妊娠中の身体や流産といったリスクを学ぶことで、いっそう妻を大事にしなきゃと思うようになりました」。

また、妊婦健診は夫婦の『デートの日』にもなっていたそう。「健診が終わったら、美味しいランチに行って二人で過ごす。パパママではなくパートナーに戻る時間を作ることで、お互いにリフレッシュできます」。デート中も子どもの話題が中心になるというが、「一人授かるたびに『この子が20歳になったら僕らは何歳か』って未来の話がアップデートされるんです。家族の未来の話が尽きないなんて、こんな幸せなことはないですね」。

昭和のプライドは
玄関に置いて

「完璧なパパ」という世間のイメージについて尋ねると、「初めからできたわけではないんですよ。僕も昭和生まれなので、昭和の親を見て育ちましたから」と否定する。「妻が頑張っているのを見ていたら、自分だけ何もせず、「ただいま」って帰って、座ったまま「メシ!」「風呂!」なんて言えなくなっちゃった。これは無理やな、一緒にやろうよ、がスタートでした」。

杉浦さんが何よりも大切にするのは「妻ファースト」の考えだ。かつて、第1子誕生後、発熱して体調が悪い娘を看病する妻へのねぎらいを忘れて子どもにだけ声をかけた際、妻から「私には一言もないの?」と怒られた経験が原点にある。「子どもへの愛情は当然湧いてくる。ですが、妻への愛情が蔑ろになってしまうと、家庭内はうまくいかないと学びました。僕は、30年後も40年後も夫婦で手を繋いでいきたい。そのためには、一番大変な育児の時期を共に乗り越えないといけないなと」。

そして、「帰りたくなる家」を作るのは父親の役割だと断言する。「妻が不機嫌だと、家に帰り辛くなってしまう。そうならないために、男だから動かない、という『昭和のプライド』は、玄関の前に置いて『ただいま』って入っていく。そうしたら、仕事モードから家庭の戦力として何やろうかってスタンスでいける。妻が笑顔だと子どもたちも笑顔になれるんです」。

パパにもママにも大切な
サボる勇気と夫婦時間

杉浦さんが子育てで意識している「チーム育児」。夫婦の役割分担はどのように決めているのだろうか。「料理でいえば、妻が料理長で僕が副料理長。洗濯や沐浴に関しても、妻のルールを尊重し、さりげなくサポートするスタイルです。役割分担を決めるのではなく、2人でやりやすいカタチが自然と出来上がっていった感じですね」。以前はキッチンを「妻の聖域」として尊重していたが、住環境の変化と共に、協業することで効率が上がり、妻もそれを認めるようになった。「料理中が夫婦の会話の時間になるんですよ。それが大事な時間ですね」。また、料理が得意な杉浦さんだが、手抜きをすることも厭わない。「肉と野菜があれば、ソースの素でパパっと1品作っちゃう日もあります。悔しいですが子どもからも好評で(笑)。無理せず、サボるところはサボる勇気を持つことも大事です」。

男性の産後うつが問題となるように、現代パパは仕事に家庭に全力投球するなかで「もう無理だ、疲れた」と感じる瞬間もある。杉浦さん自身も追い込まれてしまった経験からガス抜きは大事だと語る。「やることはやるけど、自分の好きなことをする時間も絶対取ってください。僕は筋トレ一択です。みんなが出払った後に、ジムとサウナに行って2〜3時間リフレッシュする。これがないと自分らしさがなくなってしまうんで」。さらに、杉浦さんには心強いパパ友もいる。「ママ友同士の集まりに参加して、『パパも呼ぼうぜ!』って僕から声をかけました」。家族ぐるみの付き合いとなることで、パパ友の壁は壊しやすくなるという。「外での飲み会はいい顔されないけど、ホームパーティーとかBBQなら平和です(笑)子ども同士の交流にもなりますしね。それで、買い出しにパパと2人で出かけて互いの話をすれば、帰ってきたときにはもうパパ友になってます」。

18年の子育てを通して、杉浦さんが最も大切にしているモットーは「妻の考えを尊重すること」だ。「父親だけの押し付けじゃなく、妻と話し合って方向性を定める。二人の共通認識で進むことが、家族の形を作っていくんだと思います」。

最後に、これからパパになる人へ向けてメッセージを贈ってくれた。「100点のパパなんて存在しません。出産を経験できない男性は、自ら父親になる努力をしなければいけない。妻だけに任せずに、マタニティ期間から夫婦で一緒に、焦らず無理せずゆっくりと、色々な経験を共有していってください。きっと、子どもという最高の宝物が、あなたに父親の楽しさを教えてくれるはずです」。

PROFILE

杉浦太陽/TAIYO SUGIURA

1981年3月10日生まれ。01年『ウルトラマンコスモス』主演。以降、俳優・タレントとして幅広く活動。現在は、TBSテレビ『ひるおび』、NHK Eテレ『やさいの時間』、TOKYO FM『SBI損保presents TOKYO こども TIMES』などにレギュラー出演中。2007年、タレントの辻希美さんと結婚。5子のパパ。家事・育児への積極的な姿勢が多くの支持を集め、子育て雑誌の連載や、講演やイベントにも多数登壇している。

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文/竹治昭宏
写真/藤岡雅樹
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