世界の「母の日」に学ぶ、親のウェルビーイング。頑張る自分を慈しむヒント
2026.05.01
母の日は「感謝される日」であると同時に「自分を労わる日」。アメリカや北欧など世界の母の日の習慣を参考に、親のウェルビーイングを高める考え方を解説。頑張りすぎるママたちが、自分自身を大切にするためのアクションを提案!
1.そもそも「世界共通の日」はない?多様性を知る
2.世界の「母の日」雑学|親の心を軽くするヒント
3.世界の「母の日」比較表|日付と習慣の違い
4.親の笑顔こそが、家族にとって最大の「ギフト」
5月の第2日曜日。日本ではカーネーションを贈り、感謝を伝えるのが定番であるが、忙しい日々を送る親にとっては「何か用意しなきゃ」「完璧な母親でいなきゃ」と、行事そのものがプレッシャーになることも少なくない。本来、感謝や喜びを分かち合うはずの記念日が、ストレスの要因になっては本末転倒である。
しかし、視点を世界に向けてみると、「母の日」のあり方は驚くほど多様である。各国の習慣や考え方を知ることは、親である私たちが抱える役割の重荷を少し手放し、自分自身の心地よさ(ウェルビーイング)を再発見するきっかけを与えてくれるだろう。
そもそも「世界共通の日」はない?多様性を知る
実は、母の日も世界中で一斉に祝う「たった一つの日」は存在しない。起源や文化によって、開催時期は大きく以下の3つのグループに分けられる。
| 開催時期 | 主な国々 | 由来・特徴 |
|---|---|---|
| 5月 第2日曜日 | アメリカ、日本、カナダ、トルコなど | 20世紀初頭のアメリカでの活動が広まった、世界で最も一般的な日程 |
| 3月(復活祭の前後) | イギリス、アイルランドなど | 「マザーリング・サンデー」と呼ばれ、伝統的な宗教行事に由来 |
| 3月8日 | ロシア、ベトナム、東欧など | 「国際女性デー」と同日。母に限らず、すべての女性を讃える日 |
このように、国連が定めた一律の記念日ではなく、それぞれの国の歴史や宗教観に基づいて選ばれている。つまり、「母の日の祝い方に唯一の正解はない」ということである。この多様な視点は、育児において無意識に「世間並みの正解」を求めて疲れてしまう親の心を、柔軟に解きほぐしてくれるはずである。
世界の「母の日」雑学|親の心を軽くするヒント
それぞれの国の祝い方をのぞいてみると、親の負担を軽くし、一人の人間としての幸福度(ウェルビーイング)を高めるエッセンスが見えてくる。
■ フィンランド:最高のリフレッシュは「朝寝坊」
「世界一幸せな国」と評されるフィンランド。この国の母の日の朝、お母さんはベッドから出なくてよい。子どもやパートナーが朝食を準備し、ベッドまで運んでくるのを待つのが習慣だからである。
ウェルビーイングの視点:「親なら早く起きて家事をすべき」という固定観念を一度捨ててみる。家族に頼り、物理的な休息(リフレッシュ)を自分に許すことは、心の回復において非常に重要である。
■ フランス:お母さんの「個」としての好みを尊重
フランスでは「母の日にはこれを贈るべき」という決まりがほとんどない。お母さんが「今、何が好きか」「何に興味があるか」を基準にギフトを選ぶ。
ウェルビーイングの視点:役割に自分を合わせるのではなく、自分の感性や好みを家族に共有する。一人の人間として尊重される経験は、自己肯定感の向上に直結する。
■ イタリア:母への優しさを社会全体の支援へ
イタリアでは、母の日が近づくと広場で「アザレアの花」が販売される。この売上の一部はがん研究への寄付に充てられる。
ウェルビーイングの視点:自分の記念日が、自分や家族の枠を超えて「社会への貢献」に繋がっていると実感すること。これは、心理学で言う「ユーダイモニア(意味のある幸福)」を呼び起こす。
世界の「母の日」比較表|日付と習慣の違い
世界各国の多様な母の日のあり方を表にまとめた。それぞれの国が、独自の価値観で「母」という存在に光を当てていることがわかる。
| 国名 | 日付 | 特徴・過ごし方 |
|---|---|---|
| 日本・アメリカ | 5月第2日曜 | カーネーションを贈り、家族で食事を楽しむ。感謝を伝える象徴的な日 |
| イギリス | 復活祭の3週間前 | 伝統の「シムネルケーキ」を用意し、家族が再会してゆったり過ごす |
| 韓国 | 5月8日 | 「両親の日」。父母を分けず、家族全体で互いを労い、絆を深める |
| タイ | 8月12日 | 王妃の誕生日。母への純粋な愛を象徴するジャスミンの花を贈る |
| ハンガリー | 5月第1日曜 | 母親だけでなく、祖母やすべての女性に花を贈る「女性への敬意」の日 |
親の笑顔こそが、家族にとって最大の「ギフト」
世界の事例が示す通り、母の日の本質は「形式を守ること」ではなく、「互いの存在を認め、慈しみ合うこと」にある。もし今、伝統的なお祝いの準備が負担になっているのであれば、今年は無理をせず、自分に合った「世界の流儀」を取り入れてみてはどうだろうか。
例えば、フィンランド流に「朝の1時間は一人でゆっくり過ごす」と宣言したり、フランス流に「自分が本当に食べたいもの」をリクエストしたりする。親であるあなたが、役割から解放されて心穏やかに笑っていること。それこそが、子どもにとって何よりの安心できる環境であり、家族全体のウェルビーイングの基盤となるのである。
PARENTS Well-beingでは、母の日以外の日でも、親が自分らしく、健やかに過ごすためのさまざまな情報を発信している。日々の暮らしを整えるヒントとして、ぜひ当サイトのトップページも参考にしてほしい。
文/PARENTS Well-being編集部
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