【解説】ヨーロッパやアメリカの子育て支援や働き方はどんな風?【世界の子育て事情】
2026.09.07
世界中の海外ライターが見つけたちょっと気になる子育てトピックをお届け。今回のテーマは「子育て支援と働き方」だ。
子どもの病気で仕事を休んでも
手当が出るドイツの健康保険
from GERMANY
日本では子どもが病気に罹った際、看護休暇を利用できる企業は多いが、必ずしも給与が支給されるとは限らない。一方でドイツは勤務先ではなく、健康保険会社が支援してくれる。通常、子供1人に対し年間15日まで休むことができ、その際休んだ分の日当を9割(保険会社の上限あり)支給される。これは自営業向けの制度もあり、子どもが12歳まで利用可能だ。ドイツの保護者は子どもを看護しなければならないときは、この制度を利用している。
©Shutterstock/Unsplash Richard Stachmann
看護休暇に必要な病欠届けは、かかりつけの小児科でもらうことができる。
文/町田文
子育てママが無自覚に陥る
メンタルロード(精神的負荷)
from DENMARK
デンマークは、ヨーロッパの中で男女の家事・育児などの無給労働の格差が最も低い国の1つだ(※)。しかし、目に見えない仕事が女性に負担をかけているという議論もある。この負担は、一般的に「メンタルロード=精神的負荷」と呼ばれ、子どもの病院の予約などの家庭生活でやるべきことを把握し、率先して行動するといったものを指す。本来、時間と労力を消費する「仕事」として理解されるべきだが、仕事として見なされずらく、女性自身でさえ認識していないと専門家は指摘する。
※OECD (2022) Gender Equality in a Changing World
©Shutterstock/DC Studio
文/海野アユミ
離婚後の生活を見据えた
産後ママのキャリア継続
共働き率が9割を超えるフランスは、出産後もキャリア継続を求める女性が多数だ。その理由の1つは約5割であるフランスの離婚率。フランス国立経済統計局によると、異性間の夫婦が離婚した場合、離婚後に生活水準が下がるケースは男性より女性の方が約3倍多いという。財産管理や分配方法を定めた婚前契約が一般的である同国は、何かあった際に備えて自立性を保つことを意識し、キャリアは維持しておきたいという声は根強い。
©ShutterstockSyrotkin Studio
文/守隨亨延
子連れ出勤や不妊治療支援も
アメリカ大手企業の子育て支援
アメリカでは、さまざまな企業で育児に伴うユニークな制度が取り入れられている。「Johnson & Johnson」では、不妊治療や養子縁組支援があり、「子どもを持つプロセス全体」を支援。社内保育所の設置や子どもを職場に連れてくることを認める文化が根付く「Patagonia」は“実際に助かる”支援が充実。単なる福利厚生ではなく、従業員の生活を支える制度は、優秀な人材を惹きつけ、長く活躍してもらうことで、企業の持続的な成長につながると考えられている。
©Shutterstock/Jelena Zelen
文/大山真里
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