【2026年調査】抱っこひも市場に「店舗購入」の波。一強時代から個別適合を求める試着重視へ
2026.05.13
「とりあえず定番を」という消費スタイルが終わりを迎え、抱っこひも選びは「試着による個別最適化」の段階に入った。ネット購入率の低下と店舗購入の急伸は、安全性と快適性を自ら確かめたいという消費者の強い意志を示している。
育児において、親子の密なコミュニケーションを支える抱っこひも。市場を長らく牽引してきた定番ブランドの勢力図が今、大きく塗り替えられようとしている。かつてないほどに「自分たちにとっての正解」を追求する消費者が増えているためだ。
株式会社ラクシュミによる2026年の定点調査では、長期にわたり一強状態だった「エルゴベビー」がシェアを落とす一方で、「アップリカ」が2024年の12.00%から22.30%へと急拡大を見せるなど、顕著な地殻変動が確認された。

ECから店舗へ。逆流する購入チャネルの背景
特筆すべきデータは、購入場所の内訳である。2022年の「店舗54%:ネット46%」に対し、2026年は「店舗70%:ネット27%」へと劇的なシフトが起きた。利便性の高いECから、あえて手間のかかる店舗へと顧客が向かっている理由は、徹底した「個別適合」への欲求にある。
直接肌に触れ、自身の体型や骨格に合うかを「試着」して確かめるプロセスが、失敗できない育児用品選びにおいて不可欠な儀式となっている。
「安全・確実性」へのシビアな選別眼とメリハリ消費
重視基準においては、「赤ちゃんの体がしっかり支えられているか(47.78%)」や「落下防止機能」といった安全に関わる項目が上昇。一方で「価格」を重視する声はわずか9.77%に低下している。家計管理の中でも「命に関わるギア」への投資は別枠とする、令和の消費スタイルが鮮明だ。
定番からの脱却:とりあえず有名ブランドを買う時代は終わり、自身の「使い勝手」を最優先する傾向が強まっている。
試着ニーズの拡大:自分の体型に合うか、赤ちゃんの安全が確保されるかを、自らの手と体で確認したいという欲求が高まっている。
トレンドに左右されることなく、自らの体と心で納得のいくものを選ぶ。そのプロセスそのものが、子育てという日々に安心とウェルビーイングをもたらすのである。
情報の氾濫を抜け、自分にぴったりの「心地よさ」を見極める。その審美眼こそが、現代の親たちに共通する新たなスタンダードである。
DATA
調査対象:20歳〜49歳女性(末子妊娠中、0歳、1歳の子を持つ女性を分析対象)
有効回答数:抱っこひも購入者 269名
調査期間:2026年3月末〜4月初旬
調査手法:インターネット調査(定点調査)
比較対象:2022年12月調査、2024年2月調査
公式サイト:https://www.lakshme.co.jp/
参照元:株式会社ラクシュミ 調査プレスリリース
文:PARENTS Well-being編集部
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