「大変は、全部おもしろい」中川翔子と産婦人科医・安部まさきが語る、“家族の再インテグレーション”
2026.05.22
不妊治療や流産という困難を乗り越え、2025年秋に双子の男の子を出産した中川翔子。産婦人科医・安部まさきとのスペシャル対談から、現代の親たちが直面する「孤育て」を解消するマインドセットと、家族の絆を紡ぎ直すウェルビーイングの思想を読み解く。
2026年3月10日、不妊治療や2度の流産という過酷な道のりを経て、2025年9月に双子の男の子の母となったタレントの中川翔子と、産婦人科医であり自身も4児の母である安部まさき医師とのスペシャル対談が公開された。過酷な妊婦生活から産後のメンタルケアまで、現代を生きる親たちのリアルに寄り添う、示唆に富んだ言葉が交わされている。
せめぎ合う感情のグラデーションと、命のバトンを受け継ぐリアル
出産という営みは、深い感動であると同時に、壮絶な身体的リアリティを伴うものだ。中川は術中の痛みのない帝王切開に対して「本当にいま赤ちゃん産んだの?」という不思議な感覚を抱いたと明かす。しかし、その直後に訪れた激しい後陣痛と子宮収縮の痛み、そして我が子の泣き声が、長い時間をかけて2人がここへ来てくれたのだという実感を確固たるものにした。愛おしさ、大変さ、怖さ。そのすべてが混ざり合う感情のグラデーションこそが、親になるということの本質なのだろう。
「先祖だったり、家族だったりの血をバトンタッチするという子どもの頃の夢が叶った」と語る彼女の言葉は、連綿と続く生命のループへの深い敬意と、親としての覚悟に満ちている。
「すみません」から「ありがとう」へ。孤育てを溶かす新しい絆の形
都会での育児において、知らず知らずのうちに周囲へ壁を作ってしまう親は少なくない。中川は双子の誕生を機に、夫や実母だけでなく、普段はほとんど連絡をとっていなかった従姉妹までもが手伝いに駆けつけてくれたエピソードを明かしている。子どもという存在がハブとなり、疎遠だった親族のネットワークが再び有機的に結びついていく。これこそが、都市型育児の閉塞感を打破する「家族の再インテグレーション(繋ぎ直し)」の姿である。
助けを求めるマインドセット:周囲のサポートに対して恐縮し「すみません」「ごめんなさい」と口にしてしまう中川に、従姉妹が放った「ありがとうでいいんだよ!」という言葉。この一言は、他者に頼ることを肯定し、育児を社会的な営みへと開いていくための重要な鍵となる。
大変さを面白がる視点:対談に通底する「大変は、全部おもしろい!」という前向きな姿勢。完璧な育児を目指して息を詰めるのではなく、目の前の混沌やノイズさえもライフスタイルの一部として愉しむ知的な遊び心が、現代の親たちには必要なのだ。
かつて街の歩き方を学んだシティペアレンツが、母となり父となった「人生の第2章」。私たちは中川翔子のリアルな言葉を通じて、親としての自分を愛し、他者と繋がりながら、より豊かで洗練されたウェルビーイングな日常をデザインしていくヒントを受け取ることができる。
周囲の差し伸べてくれる手に「ありがとう」と微笑み返し、ノイズさえも面白がる。それだけで、明日からの都市の景色は、より優しく鮮やかに彩られるはずだ。
DATA
対談全文はNumero.jpにて無料公開
公式サイト:https://numero.jp/interview480/
参照元:2026年3月10日 株式会社扶桑社 プレスリリース
文:PARENTS Well-being編集部
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