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【コラム】『ごきげん夫婦』と『ふきげん夫婦』の分かれ道!夏休みに試される夫婦のチーム力と、私たちが「ごきげん」を選ぶ理由とは?【第1回】

家族の時間が増える夏休み。その時間はかけがえのないものになる一方で、すれ違いや衝突でイライラ、モヤモヤして不機嫌になってしまうことも。そんな『ふきげん』を選ばずに『ごきげん』になるにはどうしたら良いのだろうか?

連載執筆

熊野 英一


「相互尊敬・相互信頼」のコミュニケーションを伝える勇気づけのプロ。1972年パリ生まれ。早稲田大学卒業後、メルセデス・ベンツ日本、米国MBA取得、イーライリリーを経て保育業界へ。約60箇所の施設運営を経て株式会社子育て支援を設立。日本アドラー心理学会正会員、日本個人心理学会理事。著書に『1日1分アドラー 悩みがゼロになる心の処方箋72の言葉』『夫婦の教科書』など8冊。不登校支援「ビリーバーズ」運営等多角的に活動中。

 

楽しさとイライラが同居する
「夏休み」の夫婦関係

お子さんがいるご家庭では、夏休みの間は、子どもたちが一日中家にいたり、帰省や家族旅行などのイベントが重なったりと、家族で一緒に過ごす時間が一気に増える時期ではないでしょうか。
家族で過ごす時間はかけがえのない思い出になる一方で、「楽しさ」と同じくらい「トラブル」や「イライラ・モヤモヤ」が増える時期でもあります。
 

「毎日3食の献立を考えるだけで疲れる…」
「休みの日くらい、少しは自発的に家事や育児を手伝ってくれてもいいのに」
「家族旅行の計画、なんで自分ばっかり調べて動いてるんだろう?」

 
そんな小競り合いから、いつの間にか家庭内の雰囲気がどんよりと重くなり、冷戦状態に突入してしまう……。心当たりのある方も少なくないはずです。

しかし、ここで立ち止まって考えてみてください。

この「夏休み」という特別な期間に、私たちはどんな夫婦の姿を選んでいるでしょうか?

『ごきげん夫婦』で行くか、それとも『ふきげん夫婦』を選んでしまうか。この最初の意識の分かれ道によって、その後に続く家族のストーリー展開は180度変わっていきます。
今回から始まる本連載では、毎日の小さな場面で読者の皆さんが「ハッ」と気づき、夫婦や家族で温かい対話を始めるきっかけとなるようなヒントをお届けしていきます。
 

 

『ごきげん夫婦』と『ふきげん夫婦』の
決定的な違いとは?

本連載のタイトルにもなっている『ごきげん夫婦』と『ふきげん夫婦』。私はこの2つを、次のように定義しています。

【ごきげん夫婦】= 風通しの良い対話を通じて、協力関係を築けている「チーム」
【ふきげん夫婦】= どちらが正しいか・勝ちか負けかを競い、お互いを攻め立てる「対戦相手」

『ふきげん夫婦』の食卓やリビングでは、無意識のうちに「家庭内マウンティング」や「パワーゲーム(主導権争い)」が繰り広げられています。

「私のほうが仕事も家事もやっていて大変だ(=あなたのほうが楽をしている)」
「普通はこうするべきでしょ?(=あなたのやり方は間違っている)」

このような「正義のぶつかり合い」やマウンティングが始まると、夫婦はお互いを攻撃し合う「戦闘モード」に入ってしまいます。相手を論破して自分が「勝ち」を得たとしても、家庭というチーム全体としては敗北し、結果としてお互いのWell-Being(心身ともに満たされた幸せな状態)から遠ざかってしまうという訳です。

一方で、『ごきげん夫婦』は対立が生じたときも「相手を打ち負かすこと」を目指しません。同じ「家庭」という船に乗る共同経営者(チーム)として、「で、これからどうやって協力していこうか?」と未来に目を向けた対話(ヨコの関係のコミュニケーション)を行います。

あなたは、パートナーと「対戦相手」になりたいですか?
それとも、人生を共につくる「最高のチーム」になりたいですか?
 

 

なぜ私が「夫婦の対話」を語るのか?

「そうは言っても、理想論でしょう?」「アドラー心理学なんて、実際の家庭でうまくいくの?」と思われるかもしれません。
ここで少しだけ、私がなぜこの連載を担当し、20年以上にわたってこのテーマと向き合い続けているのか、自己紹介をさせてください。
 

 
改めまして、熊野英一(くまの えいいち)と申します。 私は現在、株式会社子育て支援の代表取締役として、保育所や児童館の運営やベビーシッターサービスなどの実業を手がける傍ら、一般社団法人ビリーバーズの代表理事として不登校の子どもたちやそのご家族の支援も行っています。
 

 
私のキャリアは、少しユニークです。 フランス・パリで生まれ、早稲田大学を卒業後、メルセデス・ベンツ日本で人事のキャリアをスタートしました。その後、米国のビジネススクール(インディアナ大学)でMBA(経営学修士)を取得し、大手製薬企業のイーライリリーを経て、保育事業会社へ転職。約60箇所の保育施設立ち上げやベビーシッター事業の統括、600人以上のスタッフのマネジメントに従事しました。

そして2007年、「日本の少子化対策に貢献し、家族の幸せを最大化したい」という想いから独立・起業しました。
ビジネスパーソンとしての組織マネジメント(企業研修やチームビルディング)の現場と、保育や子育てという家庭の現場。この双方のプロフェッショナルとして活動する上での軸となっているのが「アドラー心理学」です。
 

小学館より画像引用

 
これまで8冊の著書を出版し、全国の企業や自治体、親御さん向けに「相互尊敬・相互信頼に基づくコミュニケーション」をお伝えしてきました。
私自身も私生活では2人の男の子を育て上げ、現在は成人となりましたが、その過程では家庭内での葛藤や子育ての困難、数々の挫折や失敗を経験してきました。決して「最初から完璧なごきげんパパ」だったわけではありません。だからこそ、現場で悩む親御さんや夫婦の痛みが、痛いほどよく分かるのです。

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